猫の「ため息」についての解説
「ため息」というと、少し疲れてしまったときや落ち込んでいるときなどにつくイメージがありますよね。
実は猫も人と少し異なりますが、さまざまな理由やシチュエーションでため息をつくことがあるんです。
では猫の場合、どんな意味があってため息をついているのでしょうか。
ため息をつく猫の心境や注意したいことについて紹介したいと思います。
猫がつく「ため息」にはどんな意味がある?
猫のため息は、口から吐き出すのではなく、鼻でため息をするのが特徴です。
「フッ」と短いため息や「フーッ」と分かりやすいため息で、飼い主さんが気付くこともあるでしょう。
猫のため息は、瞬間的に気持ちを切り替えるためのもので、
本能的に状況とは関係のないことをする「転移行動」であることが多いです。
リラックス状態にある
猫がリラックスして過ごしているときも「フンッ」とため息をつくことがあります。
自由気ままにゴロゴロできるときは、幸せのため息なのでしょう。
ため息を一旦つくことでリフレッシュしようとしているのかもしれません。
緊張状態を解こうとしている
たとえば、猫のまわりで少し警戒してしまうような出来事があったり、不安な気持ちになったりするときは「フーッ」とため息をします。
「自分の思い通りにならない」場合とかもね
たとえば飼い主さんが猫に注意しているときに「ため息」をつく場合、
張り詰めた状況を切り替えたいと感じているのかもしれません。
猫が反省していない訳ではなく、状況を理解しているからこそ、本能的にため息が出てしまうのでしょう。
鼻まわりのトラブルや健康に問題がある
猫のため息は健康状態を示していることもあります。
注意したいのは、猫風邪などで鼻が詰まっている、鼻呼吸が苦しい場合などの症状によってため息をすることです。
または、病気の症状による不快感から、気持ちを落ち着かせるために「ため息」をついていることも考えられます。
猫が「ため息」をつくシチュエーション
猫が健康上に問題がなくて「ため息」をする場合、具体的には次のようなタイミングで発することが多いです。
- 狩り遊びの後
- 爪切りやお手入れ
- 大きな物音がしたとき
- 飼い主さんに叱られているとき 等
猫は「何かに集中していたとき」「ひと段落ついたとき」「緊張状態が続いているとき」にため息が出やすいです。
猫が伸びをした直後もため息することがあるため、タイミングが合えばめずらしいことではありませんね。
猫のため息は、気持ちを落ち着けるための生理現象みたいなものです。
たまに猫からため息が聞こえてくる程度なら特に心配はいりません。
一方でため息が明らかに目立つ場合は、病気のサインという可能性もあるでしょう。
少しでも不安に感じたことがあるとき、ため息以外の変わった様子があるときには、かかりつけの動物病院で診断を受けるようにしたいですね。
猫が「ため息」をしたときの接し方
警戒心から解放された直後に接しようとすれば、猫を驚かせてしまうかもしれませんので、なるべく見守るだけの方がよさそうです。
リラックスをしているときのため息は、「寝姿勢を変えたい」「飼い主さんに甘えたい」などの意味でため息をつくこともあります。
優しく撫でるようにスキンシップをとれば、さらに安心感を与えてあげることもできるでしょう。
まとめ
猫のため息は、頭や体をリラックスさせるといった意味でも人と似ているところが多いですよね。
猫の直近の状況や気持ちを表していますので、猫の様子と周囲で何か変わったことがないか確認してみると「ため息」の意味がわかることがあります。
ため息の頻度は猫によって個体差もありますが、「突然に頻度が多くなったとき」「口からのため息」をしているときは、健康上のトラブルを疑うようにしましょう。
猫のため息はとても小さいものです。
もしも聞こえてきたら猫の状況と気持ちに配慮し、適切に接することを心がけてあげたいですね。